Section Française Komaba / フランス科

『立教大学 フランス文学』51

以下の論集をご恵投頂きました。厚く御礼申し上げます。

『立教大学 フランス文学』51, 立教大学フランス文学研究室、2022年。

フランス科研究室で保管していますので、院生・学部生の方はぜひご利用ください。

【第62回HMCオープンセミナー】 「ジャック・ラカンによる「人間」」のご案内

本科の原和之先生から、以下のイベント案内を頂きました。オンラインということですので、ご関心のある方はぜひご参加ください。

【第62回HMCオープンセミナー】
ジャック・ラカンによる「人間」
・日時:2022年4月15日(金)17:30-19:30
・場所:Zoomオンライン開催
・報告者:原 和之(東京大学大学院総合文化研究科 教授)
・ディスカッサント:松本 卓也(京都大学大学院人間・環境学研究科 准教授)
・主催:東京大学ヒューマニティーズセンター
・申込:4月13日(水)締切で、下記の様式でお申し込みください。
https://hmc.u-tokyo.ac.jp/ja/open-seminar/2022/62-lacan-on-humanbeing/

【概要】
精神分析家ジャック・ラカンは、第二次世界大戦後のフランスにおいて精神分析をその基礎から問い直すなかで、言語学、哲学、文学等さまざまな学問分野を参照しつつ新たな理論を提唱し、20世紀の人文思想に広い範囲で影響を与えました。精神分析が「こころ」を対象とし、これを「ことば」によって治療しようとする営みである限りにおいて、その問い直しのためには「こころ」と「ことば」のそれぞれを、あるいはそれら相互の関係を、従来とは異なった仕方で捉えるということが必要となっていました

二回を予定している講演のうち初回の今回は、彼による「こころ」の再規定が、どのように「人間」を捉える捉え方に変更を迫ったかという点を考えてみたいと思います。ラカンは必ずしも「人間」を主題的に論じる思想家ではありません。彼の議論の中では「人間」よりもむしろ「主体」が問題にされるわけですが、こうした議論の焦点の移動を引き起こすに至った彼の思想形成の過程を見てゆくと、そこにはある一定の仕方で捉えられていた「人間」を根底から問い直すという契機があり、それが後期に現れる特異な「人間」概念──「人間(l’homme)」ならぬ「ニンゲン(LOM)」──にまで反響しているように思われます。

本セミナーでは、このうちラカンの思想形成の初期から中期、「こころ」の科学の認識論的基礎づけから「他者の欲望の欲望」の問題に、さらには「欲望の弁証法」に至る展開についての報告を糸口としつつ、彼の思想を出発点とした「人間」の多様なあり方の理論的包摂の可能性について考察します。


東京大学ヒューマニティーズセンター
humanitiescenter.utokyo@gmail.com

ミシェル・フーコー『フーコー文学講義ー大いなる異邦のもの』(柵瀬宏平訳)

本科出身の柵瀬宏平先生より以下のご訳書をご恵投頂きました。厚く御礼申し上げます。

ミシェル・フーコー『フーコー文学講義 ー 大いなる異邦のもの』(柵瀬宏平訳)ちくま学芸文庫、2021年。

フランス科研究室に保管していますので、ご関心のある院生・学部生の方は、ぜひご利用ください。