「人間の安全保障」プログラムからのシンポジウムの知らせが届いております。ご興味のある方は奮ってご参加ください。
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シンポジウム「東南アジアとヨーロッパのリージョナリズム」
【日時】10月31日(土)、11月1日(日)
【会場】東京大学駒場キャンパス18号館ホール
【プログラム】
オープニング 10:00-10:10
第1セッション 10:10-12:10
「上と下からのローカリズム:民主化時代のインドネシア国家統合プロジェクト」
岡本正明(京都大学東南アジア研究所准教授)
「フランスにおける『地域主義』の変遷と『地域文化』」
佐野直子(名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授)
第2セッション 13:30-15:30
「アジア地域主義の変容:その運用規範の変化から」
大庭三枝(東京理科大学工学部准教授)
「ヨーロッパの連邦主義:比較の観点から」
若林広(東海大学教養学部教授)
第3セッション 15:45-17:45
「資格としての民族:マレーシアにおける『連邦制』の展開」
山本博之(京都大学地域研究統合情報センター准教授)
「福祉国家の『脱国家化』と『領域化』:現代イタリアにおける移民ケア労働と政策変化の考察」
伊藤武(専修大学法学部准教授)
11月1日
第4セッション 10:00-12:00
「災害復興を契機にした地域アイデンティティの再編:インドネシア・アチェ州の事例から」
西芳実(東京大学大学院総合文化研究科「人間の安全保障」プログラム助教)
「美術館誘致による地域再生という投機:ビルバオ・グッゲンハイム美術館と新たなバスク・イメージの演出」
萩尾生(名古屋工業大学国際交流センター准教授)
第5セッション 13:30-15:30
「社会主義国家による民族確定政策の限界」
伊藤正子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科准教授)
「国家制度のルールとしての民族性原理はなぜ採用されるか:エストニアの少数民族文化自治」
小森宏美(京都大学地域研究統合情報センター准教授)
クロージング 15:30-15:40
【主催】
京都大学地域研究統合情報センター 全国共同利用複合ユニット「リージョナリズムの歴史制度論的比較」(代表:小森宏美)
【共催】
東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻
【問い合わせ先】
西芳実 E-mail: nishi@hsp.c.u-tokyo.ac.jp TEL/FAX: 03-5454-4932
【関連URL】
http://www.cias.kyoto-u.ac.jp/index.php/news_detail/id/243
概要については追記をご覧ください。
【概要】
「リージョナリズムの歴史制度論的比較」研究会では、平成18年度から約3年間にわたり、「リージョナリズム」を切り口に東南アジアとヨーロッパの国や地域を比較する作業を続けてきました。ここで言う比較とは、東南アジアをヨーロッパの基準ではかったり、各地域の多様性を確認したりすることを目的としていたわけではありません。その意味では、果たして比較ということばが適切なのか、それゆえに、まさに「相関地域研究」を試みているといえるのかもしれません。
また、「リージョナリズム」についても、当研究会では通例使われている意味よりも広くとらえてきまた。すなわち、国民国家では解消できない問題・実現できない希望を、国民国家の上位あるいは下位の枠組で解決・実現、または、異なる認識枠組(「世界」と換言できる)に訴えかけることで解決・実現しようとする動き、あるいはそのための制度をリージョナリズムととらえるところを出発点としました。
今回のシンポジウムでは、研究会の活動を通じて確認されてきた論点を、以下のような東南アジア研究者とヨーロッパ研究者を組み合わせた報告で各セッションを構成することで意識的に展開していくことを試みます。