学部(後期課程)冬学期の増田一夫先生の授業内容が以下の通りに変更になりました。学部生の方は、ぜひ注意してください。時間は水曜3限、教室は8-317です。
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2009年冬学期 「フランス思想テクスト分析演習」/「フランス語(12)」
講義題目 フランス共和国とエスニシティ
授業の目標・概要
フランス共和制は、しばしば「唯一にして不可分」な体制であり、エスニック・グループなどの「中間団体」を認めない体制であると言われている。他方で、その共和制理念の動揺が指摘され、理念を刷新する必要性も語られている。フランスにおいても、格差問題、郊外問題、治安問題の解決は大きな課題となっているが、「可視的マイノリティ」の増加との関連でしばしば問われるようになったのが「アファーマティヴ・アクション」である。しかし、たとえ自己申告制のraceであるにせよ、アメリカのように「人種」を基準にした制度は、共和制とは相容れない。
フランス式アファーマティヴ・アクションは果たして可能なのか。今学期は、この問題の第一人者の論考を手引きに、この問を考えたい。
キーワード : フランス、共和制、エスニシティ、アファーマティヴ・アクション
授業計画
最低、第3章の « Discriminations : un plan pour l’égalité » を読みたいが、内定生にも配慮し、無理のない進み方を心がける。
授業の方法
初回に授業目的等を説明した後、分担者を決めてテクストを精読してゆく。
教科書
Patrick Weil, La République et sa diversité. Immigration, intégration, discrimination, Paris, Seuil, 2005. (定価10.50€。可能な範囲で購入を勧めたい。)
成績評価等については、UT-mateを参照のこと。