Section Française Komaba / フランス科

原 和之 Hara Kazuyuki

教授

<研究テーマ>
二十世紀フランス思想に精神分析がもたらした影響を中心に研究していますが、これと平行してヨーロッパにおける「分析(アナリシス)」概念の歴史、また同性婚や医療補助技術など新しい環境のもとでの「家族」といった問題についても研究を進めています。

<主要業績>
◇単著:
●『ラカン哲学空間のエクソダス』(講談社, 02)
Amour et savoir. Etudes lacaniennes(coll. UTCP,11)

◇共著・分担執筆:
●『フランス語入門〈’12〉』(放送大学教育振興会,12)

◇論文:
●「幻想の理論─ラカン的問題系の胎動」(『イマーゴ』, 94)
●「どこにもない場所の地図を発明する:「連鎖」の思想とその帰結─J.ラカンの「グラフ・vとその再構成」(電気通信大学紀要,99)
● « Penser la chaîne. La problématique de l’identification chez Jacques Lacan » (Etudes de langue et littérature françaises, 00 )
●「L.R.I─シニフィアン連鎖の場所・論(トポ・ロジー)へ向けて」(『I.R.S─ジャック・ラカン研究』, 02)
●「揺動する水面─瞬間,審級,執存instant, instance, insistance」(『I.R.S─ジャック・ラカン研究』, 03)
●「表面のメメント─ラカンによる『侍女たち』」(『美のポリティックス』, お茶の水書房, 04)
●「欲望・無限・美─アンティゴネの「輝き=分裂(エクラ)」(都立大学『人文学報』, 04)
●「抵抗するフランス─精神分析の言語論的展開への道」(『フランスとその<外部>』, 東京大学出版会, 04)
● « Qu’appelle-t-on analyser? La pensée lacanienne dans l’histoire de l’analyse » (Avenir de la raison. Devenir des rationalités, Vrin, 04)
●「「枠」の効果─ラカンにおける1960年代の視覚装置」(『メルロ=ポンティ研究』, 07)

◇翻訳:
● ミシェル・フーコー『主体の解釈学』(筑摩書房, 04, 共訳)
● ジャック・ラカン『無意識の形成物』(全二巻, 岩波書店, 05-06, 共訳)
● ジャン・ウリ『精神医学と制度精神療法』(春秋社, 16, 共訳)

<URL>
原和之研究室ホームページ 精神分析とフランス思想:http://sinkdeep.main.jp/
地域文化研究専攻教員紹介:http://ask.c.u-tokyo.ac.jp/hara.html