Section Française Komaba / フランス科

長谷川 まゆ帆(博子) Hasegawa Mayuho (Hiroko) 

教授

<研究テーマ>
フランス近世社会史、歴史人類学、ジェンダー研究。出産や食、親密性の変容を手がかりに、ものと身体、文献と非文献、公と私の境界領域に分け入って、遍在する諸権力からの身体性の回復を模索。

<主要業績>
単著:
●『近世フランスの法と身体―教区の女たちが産婆を選ぶ』(東大出版会, 18)
●『さしのべる手 近代産科医の誕生とその時代』(岩波書店,11)
●『世界史リブレット89 女と男と子どもの近代』(山川出版社,07)
●『お産椅子への旅─ものと身体の歴史人類学』(岩波書店,04)

共著・分担執筆:
●「それぞれに咲く花」(『越境する歴史観たちへ――「近代社会史研究会」からのオマージュ(1985-2018)』. ミネルヴァ書房, 19)
●「儀礼と表象、感性から見る歴史学——歴史人類学の挑戦」『ヨーロッパの歴史I ヨーロッパ史の視点と方法』放送大学教育振興会, 15)
●「オーラルとエクリの間(あわい)——近世期の”個人の語り”について」『ヨーロッパの歴史I ヨーロッパ史の視点と方法』(放送大学教育振興会, 15)
●「多数決原理の形成とローマ法の受容」(『中近世ヨーロッパの宗教と政治――キリスト教世界の統一性と多元性』ミネルヴァ書房, 14)
●「救済の手と簒奪の手が…モケ・ド・ラ・モットの助産とジェンダー」(『近代ヨーロッパの探求』ミネルヴァ書房, 08)
●「地方長官と助産婦講習会─併合期のロレーヌの遺産と国家プロジェクト」(『歴史的ヨーロッパの政治社会』山川出版社, 08)
●「書物から身体への接近─モリエールの喜劇より」(『史料学入門』岩波書店, 06)
●「女・男・子どもの関係史」(『近代フランスの歴史』ミネルヴァ書房,06)
●「バロック期のジェンダーと身体─国境地方ロレーヌから考える」(『岩波講座世界歴史16 主権国家と啓蒙』岩波書店,99)
●「儀礼としての性暴力」(『ナショナル・ヒストリーを超えて』東京大学出版会,98)
●「森と泉の妖精メリュジーヌ」(『未来の中の中世』東大出版会, 97)
●「歴史・ジェンダー・表象」(『歴史の文法』東大出版会, 97)
●「歴史のエクリチュール」(『知の論理』東大出版会, 95)
●「身体性の歴史学のために」(『歴史への問い/歴史からの問い』岩波書店, 93)

論文:
●「時間の中にある歴史叙述――<根をもつこと>と<闇の可視化>について」(『東洋大学人間科学総合研究所紀要』22-19)
●“Anatomist’s Gaze on Bones and Skin in the Early 18th Century Perception of the Mind and Body in Transition”, 『Odysseus』23-18)
●“Challenges of‘Social History’in Japan: New Perspectives in History” (『Odysseus』 XIX-14)
●「近世末フランス農村とインドの間ーヴェッセリングの捺染工場とアルザス南部サン・タマラン渓谷の変容」(『歴史と地理ー世界史の研究』699/237-13)
●「ヘイドン・ホワイトと歴史家たちー時間の中にある歴史叙述」(『思想』1036, 10)
●« Élection des sages-femmes à la pluralité des voix par les femmes en Alsace et en Lorraine au XVIIIe siècle » (『Odysseus』 XII-08)
●「老いとその身体 / 不協和音」(現代思想, 5-01)
●「宗教と暴力――歴史人類学の現在――」(『超域文化科学紀要』創刊号-96)
●「〈病院化〉以前のお産─熊野での聞き取り調査より」(『思想』824-93)
●「権力・産婆・民衆─18世紀後半アルザスの場合」(『思想』746-86)
●「女・男・子供の関係史に向けて─女性史研究の発展的解消」(『思想』719-84;『女性の視座』97に再録)


◇翻訳:
● ナタリー・Z・デーヴィス『境界を生きた女たち ユダヤ商人グリックル・修道女受肉のマリ・博物画家メーリアン』(平凡社,01, 共訳)

URL
長谷川まゆ帆(フランス近世史) 楽しく「歴史する」ために! : https://mayuho780590750.wordpress.com
地域文化研究専攻教員紹介:http://ask.c.u-tokyo.ac.jp/hasegawa.html