Section Française Komaba / フランス科

講演会「さまざまな結婚、カップル、精神分析家」

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精神分析家にしてランスESAD教授のファブリス・ブールレーズの先生の講演会が開催されます。

日時:2023年1月27日(金) 18時30分~20時30分(補足としてフランス語のみのセッションを20時30分から21時まで予定しています。)
場所:オンライン(要登録:下記よりご登録ください
https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tZcsf-2qrT0oE93KZjfCzUcHfKsb4_w_041i )
タイトル:「Des mariages, des couples et des
psychanalystes (さまざまな結婚、カップル、精神分析家)」
講師:Fabrice Bourlez(精神分析家/Ecole Supérieure d’Art et de Design de
Reims 教授)
ディスカッサント:牧瀬英幹(中部大学生命健康科学部 准教授)
司会:原和之(東京大学総合文化研究科 教授)
使用言語:フランス語・日本語(同時通訳あり)
主催:科学研究費補助金
基盤研究(B)「結婚の歴史再考―フランスの事例からみる(ポスト)結婚、生殖、親子、家族」

2013年、フランスでは同性婚が法制化されました。長年に渡って異性愛を前提としていた結婚の制度を同性のカップルに開くこの改革は、国論を二分する大きな議論を引き起こしましたが、精神分析家の立場もまた分かれていました。その後10年が経とうとする今日、そこにはどのような状況が見られるのでしょうか。精神分析の臨床は、それにどのように取り組んでいるのでしょうか。本講演会では、ドゥルーズとジュディス・バトラーを参照しつつ、異性愛規範を前提としない性の多様性に開かれた臨床としての「マイナー臨床」を提唱する著書『クィア精神分析:マイナー臨床とジェンダーの脱構築』を2018年に上梓した精神分析家、ファブリス・ブールレーズ氏をお招きして、フランスにおけるこの最近の変化を精神分析家たちがどのように受け止めているかについてうかがいます。

『慶應義塾大学フランス文学研究室紀要』27

以下の論集をご恵投頂きました。厚く御礼申し上げます。

『慶應義塾大学フランス文学研究室紀要』27, 慶應義塾大学フランス文学研究室、2022年。

フランス科研究室で保管していますので、院生・学部生の方はぜひご利用ください。

『仏文研究』LIII

以下の論集をご恵投頂きました。厚く御礼申し上げます。

『仏文研究』LIII, 京都大学フランス語フランス文学研究会、2022年。

フランス科研究室で保管していますので、院生・学部生の方はぜひご利用ください。

森山 工×重田園江 W刊行記念トークイベント 「モースとアーレントを再読する――〈戦争〉の時代に」

本科の森山工先生から、以下のイベント案内を頂きました。ご関心のある方はぜひご参加ください。

森山 工×重田園江 W刊行記念トークイベント
「モースとアーレントを再読する――〈戦争〉の時代に」
12月15日(木)19時開始

森山工著『「贈与論」の思想 マルセル・モースと〈混ざりあい〉の倫理』(インスクリプト)、重田園江著『真理の語り手 アーレントとウクライナ戦争』(白水社)刊行をめぐって、それぞれの著者によるトークイベントを開催。

「混ざりあい」を着眼点に、アカデミアの人であり社会活動家でもあったモースの全体像と主著『贈与論』を読み解く――『「贈与論」の思想』。
危機の思想家アーレント視点から、政治/戦争/暴力の背景を探る――『真理の語り手』。

マルセル・モース(1872-1950)と、ハンナ・アーレント(1906- 1975)はともに激動の時代の中で、思索を重ねていった思想家である。彼らの視点を通し、「社会主義」「全体主義」「政治」「戦争」などをキーワードに、社会そのものの〝在り方〟を考える。


【登壇者】
★森山 工(もりやま・たくみ)
東京大学大学院総合文化研究科教授、文化人類学。著者に『贈与と聖物─マルセル・モース「贈与論」とマダガスカルの社会的実践』、『墓を生きる人々─マダガスカル、シハナカにおける社会的実践』、訳書にマルセル・モース『贈与論他二篇』など。
★重田園江(おもだ・そのえ)
明治大学政治経済学部教授、現代思想・政治思想史。著書に『フーコーの穴――統計学と統治の現在』、『連帯の哲学Ⅰ――フランス社会連帯主義』、『ミシェル・フーコー――近代を裏から読む』、『社会契約論――ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ』、『統治の抗争史――フーコー講義1978-79』、『隔たりと政治――統治の連帯の思想』、『フーコーの風向き――近代国家の系譜学』など。

【開催要項】
日程:12月15日(木)19時~20時30分
会場:読書人隣り(千代田区神田神保町1-3-5冨山房ビル6階)

■来場参加ご希望のお客様は以下URLよりチケットをご購入ください。■
https://jinnet.dokushojin.com/products/event20221215

 ※地下鉄神保町駅(半蔵門線、都営三田線・新宿線)A7出口下車

★来場特典として、イベント終了後に動画配信URLを配布!

YouTube Liveでオンライン配信あり!
★12月22日までアーカイブ視聴が可能です。

■オンライン配信参加ご希望のお客様は以下URLよりチケットをご購入ください。■
https://jinnet.dokushojin.com/products/event20221215_online

 

『「贈与論」の思想 ー マルセル・モースと< 混ざりあい > の倫理』

本科の森山工先生から、以下のご著作をご恵投頂きました。厚く御礼申し上げます。

森山工『「贈与論」の思想 ー マルセル・モースと<混ざりあい>の倫理』インスクリプト、2022年。

フランス科研究室に保管していますので、ご関心のある院生・学部生の方は、ぜひご利用ください。

「フランスにおける共同親権の成立   離婚後のマネジメントから家族のマネジメントへ」

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本科にいらした増田一夫先生から、以下のイベント案内を頂きました。ご関心のある方はぜひご参加ください。

「フランスにおける共同親権の成立
  ――離婚後のマネジメントから家族のマネジメントへ」

講師:トゥールーズ大学名誉教授 ジェラール・ネラン(社会学)
 
日時:2022年11月12日(土) 18時30分~20時30分
    (+非公式セッション20時30分~21時)
使用言語:フランス語、日本語(同時通訳つき)
    (非公式セッションはフランス語のみとなります)
*以下より事前登録をお願いいたします。
https://x.gd/x9l8G


お申込みいただいたにもかかわらず、11月11日までにお手元に案内のメール
(ZOOM会場入場のためのリンク)が届いていない場合は以下までご連絡ください。
post.mariage@gmail.com

主催:科学研究費補助金 基盤研究(B)
   結婚の歴史再考――フランスの事例からみる(ポスト)結婚、生殖、親子、家族

趣旨
フランスでは1980年代後半から共同親権をめざす法整備が始まり、2002年にはそのプロセスが一応の完成をみました。日本では、2018年7月に法務省が離婚後の単独親権を見直し、共同親権の導入を検討すると発表しました。しかし、離婚後の共同監護制度のみならず、現在の面会交流に対して批判的な声があがっています。必ずしも保守的と目されていない人びとも、共同親権制度には「子どもの権利」の濫用があり、DV が発生する構造を温存しかねないとして反対の声をあげています。フランスではどのような経緯で共同親権が成立したのか? 長年家族の推移を観察し、子供の視点からの著作も多い、社会学者のジェラール・ネラン氏(トゥールーズ大学名誉教授)を招き、その問題を考えます。ふるってご参加ください。

 

 

『Résonances』第13号

本学のフランス語・イタリア語部会発行の学生論文集『Résonances』第13号が刊行されました。第11号より、オンラインジャーナルとして公開されています。

学生編集委員の方々の尽力もあり、非常に充実した内容のジャーナルになっています。

本科の学生の論考も掲載されていますので、みなさまぜひご覧ください。

 

『仏語仏文学研究』No. 56

以下の論集をご恵投頂きました。厚く御礼申し上げます。

『仏語仏文学研究』No. 56, 東京大学仏語仏文学研究会、2022年。

フランス科研究室で保管していますので、院生・学部生の方はぜひご利用ください。

『Lutèce』no. 48

以下の論集をご恵投頂きました。厚く御礼申し上げます。

『Lutèce 』 No. 48, 大阪市立大学フランス文学会、2022年。

フランス科研究室で保管していますので、院生・学部生の方はぜひご利用ください

【第83回HMCオープンセミナー】       ジャック・ラカンによる言語

本科の原和之先生から、以下のイベント案内を頂きました。ご関心のある方はぜひご参加ください。

  • 日時:2022年9月30日(金)17:30 – 19:30
  • 場所:Zoomオンライン開催
  • 報告者:原 和之(東京大学大学院総合文化研究科教授)
  • ディスカッサント:立木 康介(京都大学人文科学研究所教授)
  • 使用言語:日本語
  • 主催:東京大学ヒューマニティーズセンター
  • 申込: https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tZEqd-uurjsvG9SPzSzx8UoCaz9sHojTgnIz

20世紀フランスの精神分析家ジャック・ラカンによる精神分析の再定義の試みは、その定義を基礎づけるより一般的な二つの概念、「こころ」と「ことば」の根元的な問い直しと共に進められてゆきました。このうち「こころ」の問い直しをとり上げた第1回に続き、第2回となる今回は、ラカンが「ことば」をどのように異なった仕方で考えようとしたかを見てゆきます。

1950年代のフランスで、精神分析の新しい姿を提示すべき立場に置かれたラカンが、精神分析という営みの基礎をなすものとして注目したのが「言語」の次元でした。治療の中で言葉が持つ力については、精神分析の創始者であるフロイトがすでに繰り返し指摘していますが、それが主題化されるのがフロイト以後のこの時期になったのはなぜなのか。その理由の一つと考えられるのが、フロイトとラカンの間に登場した「一般言語学」です。フェルディナン・ド・ソシュールによって創始されたこの分野は、フロイトの議論を制約していたのとは異なった、言語を語るための新たな枠組みを提案するものであり、なかでもその議論の中で提示された「意味」に関する独自の観点は、「こころ」と「ことば」を外的に影響し合う二つの存在としてではなく、互いに結びついて同じ一つの構造をなすものとして見る見方を可能にするものでした。

以上のような観点から、本セミナーではラカンの思想形成の過程で展開された言語をめぐる議論のうち、中期に集中的に論じられた「シニフィアン連鎖」と「欲望のグラフ」という二つの概念装置をとり上げ、それが言語学や哲学、数学などへの学際的な参照の中でどのように練り上げられていったかを概観した上で、それがそもそも人がなにかを「聴く」とはどういうことかという根本的な問いへの答えとして考案された抽象的な機械、「ラカン・マシン」と呼ぶべきものではないかという見方を提示し、これを糸口としてラカンの「言語」観について論じたいと思います。